今がチャンス!
他言語の良いところが集結!
様々なプログラミング言語の良いとこ取り
プログラマとして新たな言語を探している人に、筆者がScalaをおすすめする理由はいろいろな要素がありますが、Scalaそのものに独特の際立った特徴があるというよりは、既によく使われているプログラミング言語から、それぞれの良いところをバランス良く取り入れているという点が最大の特徴と言えるかもしれません。そのため、自然と他の既存の言語よりも簡潔でわかりやすいコードでプログラミングを行うことが可能になり、システム開発はより効率の良いものとなっていきます。現在既にプログラマとして仕事をしている人であれば、新たにScalaを扱えるようになることで転職などに役立ちますし、これからプログラマを目指している人であれば、Scalaはぜひ習得しておきたいプログラミング言語のひとつになるでしょう。
では、Scalaには具体的にどのような特徴があるのでしょうか。いくつかの点について簡単にご紹介していきます。
関数型プログラミングができるオブジェクト指向言語
Scalaは完全なオブジェクト指向言語で、Javaに見られるようなプリミティブ型などは一切なく、Scalaで表される値がオブジェクトで、操作にあたる部分がメゾットとなります。Scalaでオブジェクト指向が実現できるのは、クラスやトレイトにミックスイン合成ができるためです。ここで言うトレイトとは、Rubyならモジュールで、Javaなら実装可能なインターフェースに近いものと考えることができますが、トレイトを用いることによって、1つのクラスにいくつもの実装を持つ機能を合成することができるようになります。
また、Scalaは関数型プログラミングを行うことが可能です。関数を使ってプログラミングをすると、プログラムの運用や保守が楽になりますが、Scalaの場合、関数を文字列などと同様に扱うことができます。そのことに加えて、Scalaは関数が決められたデータ型を処理するように命令する特性があり、型を推論することによって簡潔な内容でもわかりやすく表現することを可能にします。
Javaと連携できる
Scalaは、Javaの仮想マシン上での動作が可能です、しかも、ScalaとJavaの双方向でメゾットやフィールド呼び出し合うことができて、Javaのライブラリのほとんどが活用可能となるためとても便利です。そして、ScalaにはActorというライブラリがあり、いくつものプロセッサ・コアを1つのプロセッサに封入したマルチコアが標準となった今は、このライブラリがあることで効率的に並列処理ができるようになっています。ちなみに、Actorは、平行計算の数学的モデルの一種であるアクターモデルが基になっているライブラリで、メッセージの送受信を伴うプログラミングを行うことができます。